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アメリカ国内のビジネスプログラムを選択

リンディ・クラヴェック著

2014年度から2015年度にかけてアメリカ国内のカレッジや大学に入学した留学生の数は100万人近くになり、この数は、米国国際教育研究所(IIE)によると、前年比3.4%の増加です。そして、その中の約19%はビジネス関連の学位取得を目的としてアメリカに留学しました。

サスケハンナ大学経済学部(Susquehanna University、Sigmund Weis School of Business)の助教授であるシャン・ヤン教授は「ビジネス関連の最新のリサーチとトレーニングがアメリカ国内にあるトップレベルの大学で行われています」と言っています。 

アメリカのビジネス界は世界経済に大きな影響を与えています。そのため、留学生が暮らしている国にある教育機関では存在しないチャンスがあるアメリカでビジネスに関する教育を受けるということは理にかなっていると言えます。

例えば、アメリカ国内の大学のビジネス関連プログラムは、ビジネス論理に関する講義、実際のビジネス界に関わる事例研究、特定のビジネス分野を重点に置いた授業、国際的に最も積極的な企業でのインターンシップを得られる機会を組み合わせた意義あるプログラムを提供しています。

ヤン教授は「斬新なビジネスモデルもまたアメリカ市場が作り上げているのです。アカデミックなトレーニングと実社会と接する機会の組み合わせることによって、留学生にとって、アメリカでのビジネストレーニングがどれほど価値のあるものであるかわかります」と説明しています。

アメリカには、学位を付与する教育機関が4,700校以上あります。2年で取得可能な準学士号を提供する教育機関もあれば、学士課程を提供する4年制大学もあります。

問題は、これら全ての選択肢から自分自身に合った教育機関をどのように絞り込むかということです。そのコツをいくつかを紹介します。

ロケーション - 東海岸か西海岸かだけでなく、さらに深く考えてみましょう。

アメリカは大きな国で、地理的な要素や人工統計的な要素、また、天候的な要素に関して多様性があります。四季がある土地にある教育機関で学びたい学生もいれば、夏のような天候がずっと続いている土地で学びたい学生もいるでしょう。活気溢れる大都市にある教育機関を好む学生もいれば、情緒溢れる小さな街にある教育機関を好む学生もいるでしょう。いずれにせよ、大規模の公立大学で学びたいのか、小規模の私立大学で学びたいのか、それともその中規模の教育機関で学びたいのかも考えるべきでしょう。また、他の学生や教授と比較的簡単に接することが可能となる少人数制のクラスを提供する教育機関を選ぶことが大切なのか、それとも大規模なクラス編成を行っている教育機関でも快適に勉強に打ち込めるのかも考えるべきでしょう。

アメリカ留学中、旅行など様々な地域を訪れるチャンスもあることを念頭においておきましょう。しかし、教育機関を選ぶとき、そのロケーションが選んだプログラムにどのような影響を与えるか考えてみましょう。

ビジネスを専攻する学生として、シカゴやニューヨークなど金融業界にある程度近いカレッジや大学や、学生がビジネスの様々な業界の専門家たちと交流できるようサポートしている実績がある教育機関を選ぶと良いでしょう。業界で働く人たちの仕事ぶりを1日見学できたり、インターンとして社会経験が積めることは極めて貴重な機会です。

学生ビザで留学している学生は、実践的な経験を得るために米国内で卒業後1年間働くことが認められています。要するに、アメリカでビジネス関連の学位を取得し、様々な業界において世界をリードする企業で経験を得ることができるのです。

教授が指定している特定の学習課題を探してみましょう。

アメリカ国内の多くのビジネス・スクールがビジネス管理一般の学位コースを提供していますが、そのほとんどが、金融、会計、マーケティング、グローバル経営、起業、高級ブランド管理など、特定のビジネス分野内での機会を提供しています。また、このようなプログラムでは、外国語、数学、科学、社会学、文学、芸術などの選択科目を通して、幅の広い教育を学生に提供しています。そのため、ビジネスの学位取得のみならず数々の分野において批判的に考える力や雇用主が価値があると考えるスキルを強化する豊富な知識をもって卒業できます。

アメリカのビジネススクールで教鞭をとる教授陣を過小評価してはいけません。ヤン教授は「教授たちはトップレベルの大学で学び、最新の情報を使って学生たちを教えています」と説明しています。教授たちは教師であるだけでなく、研究者であり良き助言者でもあるのです。

教授陣は、課題に関する相談や就職に関する相談など、1対1で学生たちの相談に対応する時間を定期的に設けています。インターンシップの機会に関するアドバイスを含め、就職活動の準備や卒業にむけての準備をサポートしてくれます。学生をよく知る教授たちは、推薦状を書いてくれたり学生をサポートしてくれる人たちを紹介してくれたり、学生のサポートをしてくれます。

サスケハンナ大学の会計学部の学生マイケル・ドーランは参加したインターンシップに関して得たサポートに関して感謝しています。マイケルは今夏、税関係のインターンとして、ヘッジファンドとミューチュアルファンのクライアントを抱えるDeloitte 社(ニューヨーク)で働きました。マイケルは、競争の激しいインターンシップに向けて準備ができるよう早い段階で必要な授業の選択に関してアドバイスをしてくれた教師バーバラ・マーティンがいたからこそと考えています。

マイケルは、「マーティン先生は進むべき道へと背中を押してくださいました。インターンシップで学んだことは全て将来の仕事でしたいことばかりでした」と語っています。

入学先として希望するカレッジや大学のウェブサイトなどでリサーチする場合、専攻したい学科の担当教授の経歴も確認すると良いでしょう。そうすることによって、教授陣の学歴や研究内容をより理解でき、さらにその教授陣たちから何を学ぶことができるのか詳しい情報を得ることが可能になります。

認可を受けることで教育機関をその他学校と区別できます。

ビジネススクールが質の高い教育を提供しているかどうかどのようにわかるのでしょうか。AACSB Internationalから認可を受けているかどうか確認してみましょう。マネジメント教育の国際的な認証評価を最も長く行っている機関AACSBは、世界52ヶ国・地域のトップレベルの’ビジネススクール775校を認可しています。

AACSBによる認可は、認可を受けた教育機関は非常に有能な教授陣が厳密なカリキュラムに沿って教育をしているということと常に継続的な評価を受けて質の向上をさせているということを証明します。

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